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臓器移植の意義など解説 普及月間合わせ、岡山で講演会

臓器移植をめぐる現状や意義について考えた講演会

 10月の臓器移植普及推進月間に合わせ、「いのちのリレーを考える講演会」(岡山県、県臓器バンク主催)が5日、岡山市内であり、医師らが移植医療の意義や県内の状況などを解説した。

 約60人を前に、県臓器バンクの安田和広移植コーディネーターが、ドナーが現れて臓器を提供するまでの流れを解説。本人が拒否しない限り家族の承諾で脳死による臓器提供が可能になった2010年の臓器移植法改正後も、県内の提供数は「年間1〜3件にとどまる」と指摘した。

 患者遺族のケアに当たる日本初の「遺族外来」を開設した埼玉医科大国際医療センターの大西秀樹教授は、亡くなった子どもが生前、「人の役に立ちたい」と話していたのを思い出し、臓器提供を決意した遺族の話を紹介。「移植という命のリレーは、移植された側だけでなく、提供する側にも希望を与える」と話した。

 この日はJR岡山駅で臓器提供意思表示カードなどを配る啓発活動も行われた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年10月06日 更新)

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