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支援には信頼関係重要 川崎学園祭で川原医師が講演

 川崎医科大(倉敷市松島)など4校による川崎学園祭の40回記念講演会が12日、同学園川﨑祐宣記念講堂(同所)で開かれ、アフリカでの医療活動などを展開するNPO法人「ロシナンテス」(北九州市)の理事長で医師の川原尚行さん(49)が支援の心構えについて話した。

 川原さんは、外務省医務官として在スーダン日本大使館に赴任したが、2005年に辞職してロシナンテスを設立。「(国内紛争での人権侵害を理由に)日本政府はスーダンへの援助を停止中で、目の前に患者がいても手を出せなかった。自分で何とかしようと思った」と説明した。

 スーダンでの活動に加え、東日本大震災直後に宮城県の避難所で診療に当たったことを紹介。「何度も向き合うことで、被災者もやっと語ってくれるようになった。スーダンでも東北でも地域に入り込み、信頼関係を培うことが重要だ」と述べた。

 学生ら約300人が聴講。川崎医科大1年女性(20)は「海外で医師として働く夢の実現に向け、できることから始めたい」と話していた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年10月15日 更新)

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