文字 

倉敷でもインフル猛威 平均患者数、県内最多

 倉敷市内でインフルエンザが猛威を振るっている。昨年末以来、医療機関1施設当たりの平均患者数は県内7保健所管内で最多。本格的な流行期が早めに到来しており、今後も長引く恐れがある。市保健所などは高齢者施設などに対し、手洗いやマスク着用といった対策の徹底を呼び掛ける文書を発送した。 

 市内14医療機関からの報告に基づく市のまとめによると、1施設当たりの平均患者数は今年第1週(12月29日~1月4日)が51・3人、第2週(1月5~11日)が68・8人。ともに県平均(第1週20・5人、第2週42・9人)を大きく上回り、昨シーズンの最も多かった週(36・4人)を既に超えた。

 流行期が早いのも今シーズンの特徴。患者数が増えるのは例年は1月下旬から2月にかけてだが、今季は12月下旬から急増が見られる。冬休み明けとともに学校での集団感染も広がり、19日は市内の27校園(患者数593人)で発生が報告されるなど、勢いが衰える気配はない。

 県も15日、全域に2年ぶりとなるインフルエンザ警報を発令している。

 検出されたウイルスは、感染力が強く重症化しやすいA香港型が中心。市保健所はリスクが高い高齢者や乳幼児、慢性疾患患者への感染を防ごうと、市内の高齢者福祉施設、保育園などへ予防対策の徹底を求める文書を16日に送付した。市教委も9日、市立の全幼稚園、小中高校と支援学校にメールで警戒を呼び掛けた。

 市保健所保健課の中野宏子課長は、手洗いやうがい、外出時のマスク着用などを予防のポイントとして挙げ、「一人一人が危機感を持って予防に努めることが大切。かかったかなと思ったらすぐに医療機関で受診してほしい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年01月22日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ