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若者の禁煙治療費を一部助成 岡山県方針、未成年利用も可

佐藤医院で治療を受け、禁煙に成功し、佐藤医師から「卒煙証書」を受け取る患者

 岡山県は2015年度から、喫煙期間が短いため医療機関の禁煙外来で健康保険適用外となっている若者らを対象に、治療費の一部を助成する方針を固めた。対象は40歳未満とし、未成年の利用も認める考えで、県は「この事業を3年間は継続し、若者が早期に喫煙習慣を絶てるようサポートしたい」としている。

 禁煙治療の保険適用は06年度から始まったが、1日の喫煙本数に喫煙年数を掛けた数値が200以上であることが条件で、喫煙歴の短い若者は基準に達しないケースが多い。また未成年者は喫煙自体が違法のため、基準を満たしても適用とならず、薬代など6万円前後の治療費が全額自己負担となる。

 県の計画では、補助対象は保険適用を受けずに受診し、禁煙に成功した人。成人は治療費の7割(上限3万5千円)、未成年は9割(同4万5千円)を助成する。

 県は、15年度は未成年も含め約100人の利用を見込み、約390万円を当初予算要求に盛り込んだ。

 同種の制度は岡山市が2014年度に導入している。

 県内の医療関係者らでつくる禁煙啓発団体・タバコフリー岡山の事務局長で、禁煙外来を設けている佐藤医院(岡山市北区旭町)の佐藤涼介医師(57)は「治療を受けた人のうち6~7割が禁煙できている。積極的に受診してほしい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年02月01日 更新)

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