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腎臓がん手術のカンボジア男児退院 岡山医療センター

父親と一緒に笑顔で退院するマカラ君=14日午後2時21分、国立病院機構岡山医療センター

 小児腎臓がんのため、6月に国立病院機構岡山医療センター(岡山市北区田益)で手術を受けたカンボジアの男児スオン・マカラ君(7)が14日、退院した。15日に帰国し、病院に通院して経過観察する。

 マカラ君は、現地で無料診療などの支援を続けている国際医療団体ジャパンハート(東京)の吉岡秀人代表の診断で、がんの一種「腎芽腫」と判明。経済的な理由などから母国では手術が受けられないため、同団体の仲介で6月に父親とともに来日。これまでも連携してきたNPO法人中国四国小児外科医療支援機構(事務局・岡山医療センター)が協力した。同17日に右の腎臓の腫瘍を摘出、術後は抗がん剤など化学療法を続けていた。

 病室を後にしたマカラ君は、ロビーに見送りに出た執刀医の青山興司名誉院長らに手を振ったり、看護師にピースサインを送ったりと元気な様子。「(元気になって)とてもうれしい。早く学校に行って友達と遊びたい」と笑顔を見せ、「勉強して、将来は日本で医師になりたい」と話した。父親(30)も「皆さんに感謝しています」と喜んでいた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年07月15日 更新)

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