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台湾事故「感染症対応が課題」 支援の川崎医科大医師ら会見

現地での活動について報告する山田医師(右)ら

 台湾・新北市で6月下旬、イベントで噴射されたカラーパウダーに引火し、約500人がやけどを負った火災で、医療支援などに当たった岡山県内の医師3人が18日、倉敷市松島の川崎医科大で会見し、活動を報告した。

 3人は、同大付属病院救急科の氏家良人教授(日本集中治療医学会理事長)と山田祥子医師、国際医療ボランティアAMDA(本部・岡山市北区伊福町)の菅波茂代表。

 台湾政府から要請を受けた日本医師会とAMDAの共同プロジェクトで、先遣隊の氏家教授と菅波代表は今月2、3日に赴き、ニーズを調査。山田医師は12~15日、多くの患者が入院する台北市で治療方針のアドバイスなどを行った。

 負傷者は52病院に収容され、半数は現在も集中治療を受けているといい、山田医師は「重篤な患者が多く、皮膚移植を行う医師が不足している」と説明。「今後は感染症への対応や精神的ケア、痛みのコントロールなどが課題だ」と指摘した。

 日本、台湾の両医師会が近く、災害時の医師派遣などに関する協定を結ぶことも報告。氏家教授は「要請があればすぐに医師を派遣したい」、菅波代表は「今後も連携して国際医療に貢献したい」と述べた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年07月19日 更新)

タグ: 感染症

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