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岡山大病院 内分泌センター開設 外科、内科の枠超え連携

 岡山大病院(岡山市鹿田町)は、甲状腺がんやバセドー病など内分泌疾患を対象に診断・治療を行う「内分泌センター」を開設した。外科、内科の枠を超え一体的に治療に当たり、素早く適切に処置するのが狙い。国立大病院としては全国初の取り組みという。

 内分泌疾患は、脳下垂体にできた腫瘍(しゅよう)から成長ホルモンが過剰に分泌される先端巨大症や、体の新陳代謝を盛んにするホルモンをつくる甲状腺の機能障害やがんなど。同病院では年間約七百人を診療している。

 これまでは、内科で診察した後、別の日に検査を行ったり、手術が必要と診断された場合はあらためて外科を受診し直すなど、数回の来院が必要だった。窓口の一本化で初診時でも外科、内科を行き来することなく診断や治療ができ、患者の負担は大幅に軽減される。

 スタッフは乳腺・内分泌外科と腎臓・糖尿病・内分泌内科の八人。同病院診療棟二階に今月一日、窓口を開設、診療を始めている。

 同時に症例などを集めたデータベースを構築。基礎研究やより良い治療法の選択に役立てる。

 同センターの土井原博義医師は「内分泌疾患は進行が遅く発見されにくかったり、手術が必要になるケースも多く、専門医の連携が不可欠。今後はセンターを核に地域の病院・医院とも協力し、多くの患者を受け入れたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年09月30日 更新)

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