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岡山で地域包括ケア推進のシンポ 介護保険全国サミットのプレ行事

「介護保険推進全国サミット」のプレサミットとして開かれたシンポジウム

 岡山市で来年10月に開かれる「介護保険推進全国サミット」のプレサミットとなるシンポジウム(市主催)が12日、同市であった。市民ら約290人が、高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けるために医療や介護などを一体的に提供する「地域包括ケアシステム」の推進について考えた。

 愛媛大病院の櫃本真聿(ひつもと・しんいち)総合診療サポートセンター長が在宅医療と介護の連携強化をテーマに講演し、「地域包括ケアの狙いは自分らしい生き方や死に方を住民自身がしっかり持つことだ」と指摘。社会保障制度を持続可能なものとするため「医療や介護べったりにならない元気な高齢者を生み出す仕組みを地域ぐるみで考えていくことが重要」とした。

 浜田淳岡山大大学院教授をコーディネーターに櫃本氏ら医療・介護・行政職の4人によるパネル討論も実施。パネリストからは「病院で亡くなるのが当たり前と思っている医療関係者も存在するが、みとり文化を取り戻していくことが大切」「健常者でなくなった時にどう生きるのかを一人一人が考え、家族に伝えておく必要がある」などの意見が出た。

 全国サミットは来年10月20、21日に開催。介護保険分野の先進的取り組みや課題について、医療・介護・行政関係者らが事例報告や意見交換する。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年11月12日 更新)

タグ: 介護

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