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新病棟の建設進む 岡山大病院 救命救急センター目指す

建設が進む岡山大病院の南Ⅱ病棟

 岡山大病院(岡山市鹿田町)で、新病棟(南Ⅱ病棟)の建設が進んでいる。救急部の移転とともにICU(集中治療室)のベッドも倍増し、重症患者に対応できる救命救急センターを目指す。十一月に完成、来春利用を始める予定。

 重症の救急患者は現在、外来棟(救急部)で応急処置を受けた後、手術や集中治療、検査、入院でさらに別棟に移動する。南Ⅱ病棟の完成で、隣接する南Ⅰ病棟と一体となって救急部や検査機器、ICUが集約され、治療が迅速に行える態勢が整う。

 南Ⅱ病棟(三百八十二床)は、地上十一階、地下一階で延べ約一万六千七百平方メートル。一階の救急部は新たにCT(コンピューター断層撮影)などの検査機器を配備。三階には十八床のICUを、二階は小児循環器病棟とし、専用の小児ICUを八床備える。

 北病棟にある産婦人科病棟も移転。周産母子センターと名称変更し、NICU(新生児集中治療室)を六床に倍増、新生児治療にも力を入れる。

 NICUを含めたICU数は、南Ⅰ病棟と合わせて現在(二十九床)の二倍の五十八床となり「他の国立大病院を大幅に上回る」(岡山大病院)という。

 森田潔病院長は「岡山大病院は、重症者の割合が県内の他の病院より高い。より態勢を充実させ、地域の高度医療拠点としての役割を果たしたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2007年02月08日 更新)

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