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認知症の戸惑いや不安は 岡山 患者と主治医、対話で講演 

患者の身になったケアの在り方などについて話す若年性アルツハイマー型認知症の太田さん(右)ら

 岡山県ホームヘルパー連絡協議会主催の「認知症と明るく生きる」と題した講演会が十日、岡山市石関町の県総合福祉会館であり、若年性アルツハイマー型認知症と診断された元長崎県職員の太田正博さん(57)が発症当初の戸惑いや不安、患者の身になったケアの在り方などについて話した。

 同協議会ホームヘルパー在宅福祉推進セミナーの一環で、認知症患者への接し方や援助方法を学ぼうと企画。会員ら約四百五十人が参加した。

 太田さんは、主治医の菅崎弘之医師(44)と作業療法士の上村真紀さん(39)との対話形式で症状の出始めた六年前を振り返り「できることが突然できなくなった。理由も分からない。つらくて怖かった」と説明。一時は鬱(うつ)状態に陥ったが、「上村さんから『できなくてもいいよ』と言われ、気持ちが軽くなり前向きになれた」と話した。

 またケアを受ける側の感想として、医学用語に当てはめられたくない▽妄想や徘徊(はいかい)などの否定的表現は抵抗感がある▽何から何まで指示されるのは苦痛―などと紹介。菅崎医師が「ケアには優しさと穏やかさが何より必要」と結論付けた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2007年02月11日 更新)

タグ: 脳・神経健康介護福祉

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