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熊本の病院では深刻な人手不足 派遣のDMATが帰岡し現状報告

現地の活動について報告する岡山済生会総合病院のDMATメンバー

 緊急医療活動のため、熊本県に派遣されていた災害派遣医療チーム(DMAT)の第1陣の一部が18日、所属する病院などに戻った。岡山済生会総合病院(岡山市北区国体町)のチームは深刻な被災地の現状を報告し、継続的な支援の必要性を訴えた。

 岡山済生会総合病院のチーム5人は同日午後6時前に同病院へ到着。現地では国立病院機構熊本医療センター(熊本市中央区)を拠点に、被災した近隣病院から患者を搬送したり、救急患者の受け入れを担当したりした。

 救急科の医師稲葉基高さん(36)は「病院のマンパワーが圧倒的に不足していた。当初は骨折など外傷の患者が目立ったが、その後は持病が悪化して体調を崩したお年寄りや、発熱、嘔吐(おうと)などを訴える小児が増えた」と報告。「今後は避難所での長期的な医療支援が課題になるだろう」と話した。

 県医療推進課によると、第1陣として岡山赤十字病院(岡山市)、岡山大病院(同)などから10チーム計49人が16日に現地入り。熊本市内の複数の医療機関で活動した。18日夕現在、8チームが撤収し、2チームは支援を続けている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年04月18日 更新)

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