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メタボ、うつ予防 井笠保健所が無料出前講座 職場で日常的ケアを 体操指導や健康相談

いすを使った筋力トレーニングなどを学ぶ従業員たち=井原市の食品容器製造会社

 井笠保健所は、メタボリック症候群やうつ病予防に職場で日常的に取り組んでもらおうと、管内(笠岡、井原、浅口市、里庄、矢掛町)の企業に保健師らを派遣し、体操指導や健康相談に無料で応じる出前講座を始めた。学んだケアを休憩時間などにこまめに実践することで、ストレス解消だけでなく生活習慣病予防や労働災害防止にもつなげるのが狙い。県内保健所で初の試みという。

 講座は、メンタルヘルスやメタボリック症候群に関する研修▽肩こり・腰痛予防体操の指導▽食生活や運動法に関する相談▽血圧測定―などを想定し九月にスタート。これ以外のテーマでも保健所の医師や栄養士、外部委託の運動指導員らが企業側の要望に応じる。

 十月二十四日には井原市の食品容器製造会社で現場作業員や事務員ら約三十人(十―六十代)に腰痛予防を指導。保健師らがチェックシートを基に危険度を指摘し、運動指導員がいすで手軽にできるストレッチや筋力トレーニングを教えた。事務員の妹尾輝子さん(54)=同市西江原町=は「体が軽くなった感じ。仕事の合間に実践したい」と話していた。

 従業員の健康診断は企業に義務付けられているが、健診結果に基づく健康管理など日ごろのケアまでは手が回っていないのが実情という。井笠保健所は「気分が落ち込んで注意が散漫になったり、体調が悪ければ労働災害につながりかねない。気軽に利用してほしい」と呼び掛けている。

 県の調査によると、県内のメタボリック症候群(四十―七十四歳、二〇〇六年度推計値)は男性20・8%、女性6・6%。うつ病を含む気分障害は約一万一千人(〇五年十月時点)という。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2007年11月06日 更新)

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