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インフルエンザ早くも猛威 集団風邪1100人超  岡山県、ワクチン接種訴え

県内のインフルエンザ流行状況(グラフ)

 記録的な早さでインフルエンザの全国的な流行が四日、明らかになった。岡山県内でも集団風邪が相次ぎ発生、猛威を振るっている。十一月二十五日までの一週間に医療機関から県に報告された一施設当たりの患者数は全国で二番目の多さ。記録が残る一九八七年以降最も早いペースでの患者発生に、県などは大流行の恐れがあるとみて警戒を強めている。

 県健康対策課によると、十一月十九―二十五日に県内八十四の定点医療機関から報告された患者は三百二十一人で、前週(八十三人)から四倍近くに増加した。

 一施設当たりでは三・八二人で、北海道(一二・六四人)に次ぐ多さ。十一月中に一施設当たり三人を超えたのは過去二十年で初めてで、昨季より三カ月ほど早い。

 インフルエンザとみられる集団風邪も断続的に発生。今季初の発生(十月十五日)は記録が残る八九年以降で最も早く、以降、休校や学年・学級閉鎖した保育園や幼稚園、小学校、中学校は四日の発生分も含め、四十施設(昨季同期一施設)、患者数は千百二十一人(同十三人)に上る。

 県環境保健センター(岡山市内尾)によると、今季流行しているウイルスはAソ連型が主流。県内では二〇〇一年以来の流行となり「体内に抗体を持たない人が多い可能性があり、さらなる感染拡大が懸念される」(同センター)という。

 県健康対策課は「予防にはワクチン接種が有効。ただ、効果が出るまでに二、三週間かかるため早めの接種を心掛けて」と話すとともに、手洗いやうがいの徹底を呼び掛けている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2007年12月05日 更新)

タグ: 健康感染症

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