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はしかワクチン追加接種伸びず 岡山県内 市町村間で格差

市町村別のはしかワクチン接種率(表)

 13歳(中1相当)と18歳(高3相当)を対象に、今年4月から公費負担で始まった麻疹(ましん)(はしか)予防ワクチンの追加接種率(暫定値含む)が、岡山県内では6月末までにそれぞれ38.8%、34.7%にとどまり、市町村間でいずれも最大70ポイント強の開きがあることが、県の集計で分かった。

 追加接種は昨年の若者の流行を受け、5年間の時限措置として始まった。幼少期に続く2回目の接種で免疫を強化する狙いだが、各市町村での格差が浮き彫りになった形だ。県は「春先から初夏の流行期の接種では手遅れ」として早めの接種を呼び掛けている。

 県によると、県内のワクチン接種対象者は13歳が1万8688人、18歳が1万9307人。

 市町村別で13歳の接種率が最も高かったのは新庄村(対象者9人)の100%。これに83・3%の西粟倉村(同18人)、73・3%の総社市(同652人)が続く。最下位は29・3%の玉野市(同581人)。

 18歳の接種率も新庄村(同12人)が91・7%と最多で、次いで58・4%の新見市(同274人)、57・4%の美咲町(同176人)など。最下位は16・0%の西粟倉村(同25人)だった。

 「夏休みを利用した接種者の増加も見込まれるが、岡山、倉敷、津山市など対象者が1000人を超える自治体を中心に伸び悩んでいる」と県健康対策課。

 18歳(43・5%)でも県内平均を上回った総社市は、接種を呼び掛けるちらしを家庭に配布しており、「市と学校、保護者の緊密な連携を心掛けた」(こども課)と話す。

 はしか流行の抑止には95%の接種率が必要とされる。県健康対策課は「感染力が強く、まれに重症化する。若者の場合、授業やサークル活動、就職にも影響を与える」として、市町村と教育機関などの一層の連携を求めている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年09月11日 更新)

タグ: 健康子供感染症

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