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軽症急患に時間外料金 岡山赤十字病院が12月から導入 県内初 夜間・休日一律3150円

12月から救急外来の軽症患者から特別料金を徴収する岡山赤十字病院の救命救急センター

 岡山赤十字病院(岡山市青江)は、夜間や休日に受診した軽症患者に、医療費に加えて一律3150円の特別料金(時間外選定療養費)を負担してもらう制度を岡山県内で初めて導入する。過密となっている救急診療の患者数を抑制し、重症者への治療体制を改善するとともに、医師の負担軽減を狙う。

 都市圏などを中心に一部の医療機関がすでに実施しており、同病院の取り組みが効果を上げれば、県内の他の医療機関でも追随する可能性がある。一方で必要な患者が受診を控えかねないとの懸念や重症・軽症の線引きの難しさもあり、適切な運用が課題となる。

 特別料金は、12月1日午前零時から適用。通常の診療時間(平日午前8時半―午後5時10分)外に救急外来を受診した患者のうち、入院が必要な重症者や6歳未満の乳幼児、紹介状持参者などを除いた軽症患者が対象となる。

 同病院は、保険外併用療養費制度の規定に基づき、実施に必要な国への報告を9月に済ませている。

 2007年度の同病院の救急患者は4万1547人で、2000年度の約2万人から倍増。当直の内科、外科、小児科など9人の医師が対応するが「多忙で満足に食事も取れないスタッフが多い」という。

 今年導入した山形大付属病院や徳島赤十字病院では「軽症患者の軽減で医師の待遇改善に効果が表れている」としており、岡山赤十字病院の近藤捷嘉院長も「スタッフに余裕が生まれれば安全で良質な医療の提供や事故の減少につながる」と説明。14日から外来患者らにちらしを配り周知する。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年10月13日 更新)

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