文字 
  • ホーム
  • 岡山のニュース
  • 微量血液で歯周病判定 岡山大グループが検査法確立 指先から簡単採取 集団検診も可能に

微量血液で歯周病判定 岡山大グループが検査法確立 指先から簡単採取 集団検診も可能に

高柴正悟教授

 岡山大大学院医歯薬学総合研究科の高柴正悟教授(歯周病態学)らの研究グループは、指先から採った微量の血液で歯周病菌感染の度合いを調べる検査方法を確立。歯科医院向けの検査キットをサンスター(大阪府高槻市)などと共同開発した。 

 検査が簡単なことから、歯周病診断を学校や企業の集団検診に組み込むことも可能。高柴教授は「歯周病は糖尿病や動脈硬化などとの関連も指摘される。早めの治療につなげてほしい」としている。

 グループは、歯周病菌に感染すると血中に発生する抗体の量に着目。感染していない20代の10人から割り出した抗体量の標準値を指数「1」と定めた。「2以上なら治療が必要なレベル、5以上の場合は重症」という。

 検査キットは針や血液の吸い取り器具など。針を指先に刺して血液を1、2滴採取する。民間の検査センター(長崎県)に送れば、1週間ほどで結果が出る。1キット6825円。

 歯周病は成人の7割以上がかかっており、約2割が治療が必要とされる。進行すると歯肉が炎症を起こしてはれ、最終的には歯が抜ける。自覚症状がほとんどなく、重症化するまで放置される場合が多いため、早期に判定する方法が求められていた。

 通常は歯科医が歯周ポケットの深さや歯の揺れ具合で病状を判断する。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年11月07日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ