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岡山県内で熱中症の救急搬送増加 こまめな水分補給や体調管理を

日傘や帽子で暑さをしのぐ人たち。熱中症に注意が必要な時季を迎えている=16日午後2時15分、岡山市北区本町

 気温の上昇に伴い、熱中症とみられる症状で救急搬送される人が増えてきた。岡山県内では13日までの2週間で10人(速報値)。まだ体が暑さに慣れていない時季だけに、専門家はこまめな水分補給や体調管理を呼び掛けている。

 総務省消防庁の統計によると、4月30日~5月13日に全国で救急搬送されたのは545人。65歳以上の高齢者が264人で全体の半数近くを占めた。18~64歳は167人、7~17歳が106人、6歳以下は8人だった。大半は入院の必要がない軽症だったが、9人は重症。発生場所は「住居」が最多で、「屋外」「道路」と続いた。

 県内の10人のうち、高齢者は7人、ほかは18~64歳。3人は入院が必要だった。

 熱中症患者は例年、7、8月がピークとなるが、昨年の状況をみると5月は7、8月に次いで多かった。今年も暑さが増してきており、岡山市では16日の最高気温は27・1度と、3日連続で夏日(25度以上)を記録。15日には今年最高の29・3度まで上がり、7月上旬並みとなった。

 川崎医科大付属病院(倉敷市松島)の椎野泰和部長(救急科)は「気温が突然上がると、体が慣れていないために高齢者などは体調を崩しやすい。めまいや筋肉痛といった異変があれば、涼しい場所に移動し水分、塩分をとって休んで。市販の経口補水液が有効。屋外で運動をするときも、こまめな休憩と水分補給を忘れずに」と呼び掛ける。

 5月から6月にかけては多くの小中学校が運動会を予定しており、屋外で過ごす時間が増える子どもたちにも注意が必要だ。

 熱中症予防のため、環境省は気温、湿度などから各地の危険度を5段階で示す「暑さ指数」を、インターネット(http://www.wbgt.env.go.jp/)で公表している。17、18日の県内は全15地点のうち多くが、上から3番目の「警戒」レベルとなっている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2018年05月17日 更新)

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