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倉敷中央病院2年連続中四国首位 厚労省「救命救急センター」評価

救命救急センターで受け入れた患者の経過をEICUで観察する医師=倉敷中央病院

 重篤な患者を24時間受け入れる「救命救急センター」を対象とした厚生労働省の2017年度評価で、倉敷中央病院(倉敷市美和)が2年連続で中四国地方のトップとなった。医療スタッフを充実させ、患者の積極的な受け入れを進めていることが認められた。

 評価は16年度の実績を基に、全国284の救命救急センターを対象に行った。1年間に受け入れた重篤患者数や、医師数(17年3月末現在)など37項目を点数化し、101点満点のうち倉敷中央病院は16年度と同じ96点を獲得した。全国ランクでは宇治徳洲会病院(京都府宇治市)と同じ9位だった。

 評価を受けた実績として、倉敷中央病院は救命救急センターへの専従医師を26人(うち救急科専門医15人)配置。年間に受け入れた救急搬送患者は9924人、頭部損傷や心筋梗塞などの重篤患者は1944人に上った。

 同病院は13年4月、岡山県内5カ所目の救命救急センターに指定された。センター開設に合わせて整備した施設は、救急専用の集中治療室(EICU)8床を含む20床があり、歩いて受診できる患者用の診察室、搬送患者用の処置室などを備える。

 福岡敏雄センター長は「各診療科をはじめ病院全体のサポートを得て救急の仕組みをつくることができたことが大きい。今後は地域の医療機関と役割分担しながら、今の体制を持続可能なものとするための仕組みを検討していきたい」と話している。

 救命救急センターの評価で中四国地方の2位は川崎医科大付属病院(倉敷市松島)の90点。県内ではほかに津山中央病院(津山市川崎)が80点、岡山大病院(岡山市北区鹿田町)と岡山赤十字病院(同青江)は71点だった。

 評価はセンター全体のレベルアップを目的に、1999年度から毎年実施。2018年度からは自治体や消防、他の救急医療機関との連携なども踏まえた方法へ見直される。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2018年05月29日 更新)

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