文字 

松岡良明賞に西井研治氏決まる 県健康づくり財団付属病院長

西井研治氏

 山陽新聞社会事業団(松田正己理事長)は、がん撲滅に功績のあった個人、団体をたたえる「松岡良明賞」の本年度受賞者を、岡山県健康づくり財団付属病院(岡山市北区平田)院長の西井研治氏(63)に決めた。9月3日、山陽新聞社(同柳町)で表彰状と賞金100万円を贈る。

 西井氏は呼吸器内科の専門医として、がんで最も死亡者が多い肺がんの早期発見・治療に35年にわたり尽力。低線量のコンピューター断層撮影装置(CT)の受検者と未受検者を追跡調査し、肺がんによる死亡率を比較する研究に取り組んでいる。

 肺がんや心筋梗塞などの危険因子となるたばこをやめる手助けをしようと、禁煙治療が保険適用(2006年)になる以前の1990年から禁煙相談を始め、これまでに計約800人を禁煙に導いた。岡山県禁煙問題協議会長、タバコフリー岡山副会長も務め、喫煙による健康被害の防止を積極的に訴えてきた。

 結核医療にも力を注ぐ。医療従事者を対象にしたセミナーを開催し、行政主催の講演会で講師を務めるなど、感染予防をはじめとした対策で大きな役割を担ってきた。

 同賞は山陽新聞社の元社長、故松岡良明氏の遺族から寄託された基金をもとに創設され、23回目。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2018年07月01日 更新)

タグ: がん

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ