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岡山総合医療センター 岡山大が運営協力 市と来月協定締結 10年度連携開始へ

 岡山市と岡山大は10日、新たな地域医療体制の構築に向けて連携協議を進めている委員会の第3回会合を市役所で開催。同市が構想案を示した岡山総合医療センター(仮称)の運営に岡山大が協力することなどを盛り込んだ協定を結ぶことで合意した。3月中に締結し、2010年度の事業スタートを目指す。

 市の構想案ではセンターに365日、24時間、すべての症状の患者を受け入れて初期診療を行う「岡山ER(救急外来)」を設置。軽症患者の増加で本来の対応に支障が出ている2次・3次救急医療機関の負担を減らし、救急医療体制の再構築を図る。岡山大はERに必要な人的、技術的協力を行い、ERからは専門治療が必要な救急患者を受け入れる。岡山大はERに研修医も派遣する。

 センターの設置時期や場所は未定だが、開設までは、合意した連携事業は市立市民病院(岡山市天瀬)を活用して行う。岡山大は10年度から研修医のための研修プログラムに初期診断と救急医療を学ぶ2コースを設定。各コース4人の研修医が市民病院で3カ月間学ぶ。

 協定には、市の寄付金で岡山大に寄付講座を開くことも盛り込まれた。10年度から4年間、岡山大大学院医歯薬学総合研究科に設け、地域医療ネットワーク構築に関する研究や救急医の養成などを行う。市は年間3000万―3500万円程度、4年間で1億2000万―1億4000万円程度を寄付する。

 市と岡山大は05年に医療、保健分野で協定を結んでいるが、具体策は決まっておらず、実質的な合意は今回が初めて。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年02月11日 更新)

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