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岡山県、医師不足解消へ奨学金  09年度から 岡山大に「地域枠」

 岡山県は2009年度から、岡山大と連携し、医師不足が深刻な過疎地に勤務する医師の養成に乗り出す。同大医学部の今春入学定員に5人の「地域枠コース」を確保、学生に月20万円の奨学金を支給する。

 国の緊急医師確保対策で同学部の入学定員が増えるのに伴う措置。奨学金は貸与の形をとるが、卒業後に県が指定する県北部などの医療機関で9年間勤務すれば返還を免除する。9年間継続し、45人の医師を養成する計画。予定通りに定着すれば、県北部の医師が約1割増えると見込んでいる。

 初年度の出願は4日に締め切られ、52人が申し込んだ。入試は25、26の両日。

 同県は09年度当初予算要求に事業費1251万円を計上。全学年に「地域枠」がそろう14年度には7200万円に増額する方針だ。

 岡山県の06年度調査では、県内の医師数は5163人で、人口10万人当たり264・2人。全国平均(217・5人)は上回っているが、約9割が県南部に集中しており、県は08年度から偏在解消の総合対策に取り組んでいる。

 広島県は広島大医学部、香川県も香川大医学部に同様の地域枠コースを確保する。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年02月11日 更新)

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