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自閉症との接し方を漫画に 岡山・岡野さんブログ原案本出版

「自閉くんのマニュアルがありません!」を出版した岡野さん

自閉症との接し方を分かりやすく伝える4コマ漫画

 自閉症スペクトラム障害と知的障害がある長男(22)を育てる岡山市東区、岡野ゆかりさん(59)が「自閉くんのマニュアルがありません!」を出版した。息子の成長を見つめる中で感じた接し方のヒントを、4コマ漫画で分かりやすく伝えている。

 岡野さんが2012年に開設したブログで公開している子育て記などを原案に、書籍化に当たりプロの漫画家が約100本を書き下ろした。「今どこにいる?」では、時間の概念のない長男に、文字やイラストで予定を示すことは「足を地面につけてやるような感じ」で、落ち着けるようだと紹介。「魔法の言葉」は、語彙(ごい)の少ない長男が特別支援学校で「お願いします!」の一言を覚えてから気持ちを伝えやすくなり、親としても物事を頼まれるときに楽になったと記している。

 各話には「自閉くんにとってつらいのは、『つらさ』を言葉で表現できないこと」などコメントを添え、長男の幼年期、少年期、青年期でそれぞれ感じた葛藤や成長の喜びをつづったエッセーも収録。同様に障害のある子どもを育てる保護者の悩みに寄り添う。

 岡野さんは「自閉症など目に見えない発達障害は理解されづらい。発信していくことで本人やその家族、周囲が少しでも過ごしやすくなれば」と話す。

 A5判、143ページ。学研プラス刊。1296円。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2018年10月21日 更新)

タグ: 脳・神経子供

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