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第2回 岡山済生会総合病院 肝臓・胆管・膵臓がん 三村哲重副院長(外科) 大澤俊哉内科主任医長 豊かな経験と正確な手技

治療方針を話す三村副院長(右)と大澤主任医長

 肝臓がんの根治術は、外科の切除手術と内科のラジオ波 焼灼 ( しょうしゃく ) 術。

 大澤主任医長は肝臓治療歴が二十二年。慢性肝炎から肝臓がんへ進展するリスク患者へのインターフェロン投与で肝炎と戦い、肝臓がんには肝動脈 塞栓 ( そくせん ) 術が通算千七百例、ラジオ波焼灼術は同千例でがん撲滅を目指す。

 ラジオ波治療の五年生存率は65%。直径一ミリの針をがん病巣に刺し一〇〇度で熱凝固、 壊死 ( えし ) させる治療で、切除手術と並ぶ成績を挙げている。「二十年前に比べると治癒率は長足の進歩。ピンポイントでがん病巣を攻撃するラジオ波は安全かつ確実な治療法」と言う。

 三村副院長は肝胆 膵 ( すい ) 手術に取り組んで二十年。岡山を代表する執刀医の一人。肝臓がん六百例(五年生存率58%)、胆管がん百五十例(同34%)、膵臓がん二百五十例(同25%)。血管が集まる肝臓は出血が多く、切除は難しいが、三村副院長は解剖学的知見で血管の通る位置を良く知る。肝臓をはじめ膵臓、胆管も進行してがんが発見され、周辺臓器へ浸潤するケースもあり、切除は長時間に及ぶ難手術が多く、経験がものをいう。「肝・胆・膵の切除成績は手術手技の向上と化学療法の併用により大きく進歩した。あと10%治癒率を上げたい」と話す。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年01月29日 更新)

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