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第9回 岡山赤十字病院 がん相談支援センター 専従職員 県内で初配置

がん患者の家族の相談に乗る専従職員

渡辺洋一呼吸器内科部長

 がん患者や家族の不安に対し、徹底した支援を目指して昨年九月に開設されたのが「がん相談支援センター」だ。看護師とソーシャルワーカーの二人が平日の午前と午後、がん患者らの悩みや相談に乗っている。

 国から「がん診療連携拠点病院」に指定されている岡山県内七施設のうち、専従職員を初めて配置した。渡辺洋一・呼吸器内科部長は「がんの診断や治療だけでなく、患者さんの内面的な悩みも一緒になって解決したい」と力を込める。

 開設から半年間の面接相談件数は百七十七件。院外からが半数近くを占め、治療方法や医療費の問題、医師・家族との関係などあらゆる相談が持ち込まれる。時間をかけて患者らの悩みを聞くため、原則として面談(要予約=086・222・8827)で対応している。

 専従職員で解決が難しい場合には、医師や薬剤師ら専門家による二次相談も行う。担当者が週一回、決まった時間に対応するほか、相談内容によっては他の医療機関の専門医を紹介することもある。

 昨年四月には「緩和ケア科」も開設され、患者の受け入れ態勢も充実しつつある。同科部長も務める渡辺部長は「診療から緩和ケアまで含めたトータルな支援につなげたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年03月25日 更新)

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