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第21回 笠岡第一病院 ばね指 橋詰博行院長(整形外科) 治療時間短く患者負担軽減

橋詰博行院長

 二〇〇六年、岡山大整形外科助教授から院長として赴任した。指先から手首までの「手の外科」のスペシャリスト。全国から患者が訪れる。昨年、七百例近い上肢(指から肩)の手術をした。最多はばね指二百六十一例。次いで手根管症候群百二十六例。

 ばね指は、曲げた指が元に戻りにくく、力を入れて戻すとばねのように伸びたままになる弾発指のこと。原因は指の曲げ伸ばしをつかさどる屈筋 腱 ( けん ) とその周囲の 腱鞘 ( けんしょう ) 炎。屈筋腱が線維性の腱鞘部に引っかかり障害を起こす。指を使い過ぎる更年期の女性に多い。

 手術は注射針で厚くなった腱鞘部分を切開する。周囲の神経、血管に触れないよう細心の注意がいる。屈筋腱を傷つけないように進める。「細かい手技と経験がものをいう。私の場合、消毒や麻酔の時間を入れても五分間で終わる」と言う。橋詰院長の治療時間は短い。手際がよく、それだけ患者負担が少ない。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年07月08日 更新)

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