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第21回 笠岡第一病院 前立腺がん 古川洋二副院長(泌尿器科) 5年生存率好成績に満足

前立腺がんの治療法を説明する古川副院長

 二〇〇二年、川崎医大講師から赴任。日本泌尿器科学会専門医・指導医。小出隆生医師も同専門医。昨年は二人で尿路性器がん、尿路結石など二百例近い手術をこなした。

 前立腺がん治療はこの六年間で百三十一例。がん病巣が前立腺内に限局しているA、B期七十八例は、根治を目指して治療は手術が中心。このうち自己血輸血で約三時間の手術は三十一例だった。

 周囲に浸潤するC期二十九例はホルモン療法が中心。ケースによっては手術も実施。他へ転移するD期二十四例の多くはホルモン療法、特にMAB(内分泌併用)療法を選択する。「五年生存率はA、B期で86%、C期78%、D期63%。京阪神の大病院にも負けていない。治療の難しいC、D期の成績に満足している」

 前立腺がん発見はPSA(前立腺特異抗原)値測定、MRIの画像診断、超音波検査、生検で確定する。「がん細胞の悪性度、がんの広がり、患者さんの生活などを考え、本人の意見を尊重し治療法を決める」と話す。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年07月08日 更新)

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