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第38回 倉敷成人病センター 泌尿器科 前立腺肥大にはレーザーで

治療について説明する高本副院長

 加齢に伴い発症することが多い泌尿器疾患。「長寿社会の到来で患者は男女とも確実に増えている」と泌尿器科の高本均副院長は話す。

 中高年の男性に多いのは前立腺肥大症。尿道を取り巻くように位置する前立腺が肥大し尿道を圧迫、頻尿や残尿感に悩まされる。

 最近注目の治療法はホルミウムレーザーを使った「HoLEP」という手術だ。細長い器具を尿道から挿入し、先端から出るレーザーで前立腺内部をはがすように取る。従来の電気メスに比べ、大きな前立腺でも出血が少なく安全で、短期間の入院ですむ。二〇〇六年に導入し二百六十人以上を治療した。

 尿路結石の治療にも用いられ、取り除きにくい結石でも内視鏡で観察しながら確実に砕くことができる。

 女性では頻尿、尿失禁とともに性器脱( 膣 ( ちつ ) 壁がゆるみ 膀胱 ( ぼうこう ) 、子宮、直腸が外陰部に脱出)が増加傾向という。同科では、編み目状の膜でハンモックのように支える最新式の手術を行っている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年12月22日 更新)

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