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津山で岡山県内5例目クラスター 医療機関での発生は県内初

岡山県庁

 岡山県は22日、いずれも同県美咲町在住の80代男性2人と60代男性1人の計3人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。津山中央病院(津山市)によると、3人は同病院の入院患者。これまでに感染が確認された医療従事者3人と入院患者1人を合わせて計7人の感染が同病院で判明し、県は県内5例目のクラスター(感染者集団)が発生したと判断した。医療機関でのクラスター発生は県内で初めて。

 県によると、男性3人は、既に感染が確認された4人と同じ病棟で接触があったためPCR検査を受け、21日に陽性と判明。重症ではないが、もともとの疾患があって注意が必要な人もいるという。

 同病院では最初の感染者を公表した20日以降、同じ病棟の医療従事者や患者を中心に計170人のPCR検査を実施し、これまでに130人の陰性を確認している。県はさらに調査を進めるとともに、クラスターに対応する独自の専門家チーム派遣も検討する。

 一般病院では対応が難しい感染症患者の治療に当たる感染症指定医療機関でもある同病院でのクラスター発生について、県は「医療機関には院内感染防止対策の徹底をお願いしてきていただけに残念。各医療機関で対策の再点検をしていただきたい」とした。

 同病院は22日、ホームページで美咲町の3人が入院患者であることを公表。感染者が確認された病棟への新たな入院は停止しているが、感染対策を十分に行った上で診療は縮小せずに継続するという。林同輔病院長は「保健所と連携を図りながら、さらに調査・対策を進めており、引き続き感染拡大の防止に全力で努めていく」としている。

 県内での感染確認は再陽性を除いて187人となった。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年10月23日 更新)

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