文字 

岡山・旧深柢小跡地に川崎病院の移転を 東中山下五丁目町内会が市に陳情書提出

川崎病院の坂手院長(右端)に要望書を手渡す笠井会長

 岡山市の中心市街地にある旧深柢小学校(北区中山下)の跡地活用問題で、地元町内会の一つ、東中山下五丁目町内会(笠井英夫会長)は6日、跡地近くにある川崎病院の移転建て替えを求める陳情書を高谷茂男市長に提出、同病院には新病院建設計画の推進などを要望した。

 市役所で市長に、今年5月末から集めた8203人の署名があることも報告。同町内会によると大半が市民の署名で、うち旧深柢小学区民が1269人。

 市長は「切実な思いとして受け止めた。今後も多くの市民の意見を聞きながら、市民が安心して住み続けられ、将来の都心活性化に資するような跡地活用を検討したい」とコメントした。

 陳情書では、中心部で榊原病院(同丸の内)、市民病院(同天瀬)の移転計画が進み、地元に踏みとどまる意向の川崎病院も老朽化で撤退の可能性があるとし、「安全・安心なまちづくりの視点を主眼に、地域経済の再生、活性化のためにも早急な病院建設を」と求めている。

 宮武博議長には署名を添えて同様の陳情書を提出した。

 川崎病院では笠井会長が「新病院建設計画をさらに具体的に進め、将来構想を住民に示してほしい」とする要望書を坂手行義院長に手渡した。坂手院長は「できるだけ早く地域の皆さんにわれわれのビジョンを説明したい」と述べた。

 一方、深柢地区連合町内会は「2006年5月の総会決議に続き、今年6月の臨時総会でも『跡地は深柢小の復活と深柢地区公民館などの教育施設、災害時の避難場所として活用すべき』との結論になった。東中山下五丁目町内会は7月に連合町内会から除籍した」とし、「川崎病院には(地域に)いてほしいが、現在地か近隣民間用地で建て替えるべきではないか」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2010年08月07日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ