施設入所者以外の高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチン接種の予約受け付けが１０日、岡山県内の全２７市町村で一斉に始まる。申し込みが集中し、予約の取りにくい状況も予想され、県は慌てずに対応するよう呼び掛けている。

　高齢者への接種は４月１２日に全国でスタート。国からのワクチン供給が限られる中、県内では高齢者約５６万人のうち、施設に入所する約５万人を優先して進めており、供給の本格化を受けて入所者以外にも対象を広げ、今月１７日から接種を始める。

　予約は、市町村から郵送された接種券を確認の上、市町村のホームページや広報紙で実施会場を調べ、コールセンターへの電話やインターネットの専用サイトで行う。医療機関に直接予約できる場合もある。

　ただ、県内では担い手となる医療従事者への接種が進んでおらず、十分な予約枠が確保されるかは不透明。先行する全国の自治体ではコールセンターの回線がパンクしたり、予約サイトに接続しにくくなったりしており、同様の事態も懸念される。

　県ワクチン対策室は「今後、希望者に対応できるだけのワクチンが順次供給され、医療従事者への接種が進む６月以降は予約枠も拡充されるので、安心してほしい」としている。