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高齢者ワクチン予約受け付け開始 岡山県内、電話つながりにくく

市民からの問い合わせ電話に対応する岡山市の職員ら=市保健福祉会館

 施設入所者以外の高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチン接種の予約受け付けが10日、岡山県内の全27市町村で一斉に始まった。自治体のコールセンターには朝から申し込みや問い合わせが相次ぎ、つながりにくい状況が続いている。

 岡山市のコールセンターは午前8時半の受け付け開始から、40回線に電話が殺到した。市役所の代表電話などにも「コールセンターにつながらない」「オンライン予約の方法が分からない」といった声が相次いだ。本庁舎に足を運び、相談する市民の姿もあった。

 個別接種の予約を受け付ける医療機関にも電話が集中。岡山市北区旭町の佐藤医院では、事務員ら約10人がひっきりなしに鳴る電話に対応した。

 予約のため来院する高齢者もおり、2回分を押さえた男性(71)は「高齢で重症化が怖いので予約できてよかった」とほっとした様子。午前10時すぎには今月分の予約がほぼ埋まり、佐藤涼介院長(63)は「想定以上の電話と来院があった。通常の診療と並行しての受け付けは慌ただしい」と話した。

 岡山県内の高齢者向けワクチン接種は、国からのワクチン供給が限られる中、対象者約56万人のうち施設に入所する約5万人を優先して進められている。供給の本格化を受けて施設入所者以外にも17日からスタート。予約は、市町村のホームページや広報紙で実施会場を調べ、コールセンターや医療機関への電話、専用サイトなどを通じて行う。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年05月10日 更新)

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