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高齢者へのワクチン接種始まる 岡山県内25市町村で一斉に

新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける高齢者=山下内科医院

 施設入所者以外の高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種が17日、岡山、倉敷市など岡山県内25市町村で一斉に始まった。残る笠岡市と勝央町も今月中にスタートさせる予定で、県内約56万人の高齢者への接種が本格化する。

 政府は希望する高齢者への接種を7月末までに完了させる目標を掲げるが、山陽新聞の調査では6市町が目標達成は困難と回答している。他の自治体でも医療従事者の確保などが課題となっており、目標通りに進むかどうかは不透明だ。

 岡山市では病院や診療所で個別接種が始まった。山下内科医院(同市北区駅前町)では午前10時に最初の予約者が訪れ、山下芳郎院長(66)が体温や体調を確認した後、看護師が上腕に接種。副反応が出ないか様子を見るため、15分ほど待機してもらった。

 接種を受けた女性(85)は「感染者が多くなり心配だったので、接種できてほっとした」と話した。

 同市では、市内364の医療機関が個別接種を実施する予定。この日午後からは岡山高島屋(同本町)で集団接種が始まる。同店では今月末まで毎日120~180人に接種する。

 高齢者への接種は4月12日に全国で開始。県内ではワクチン供給が限られる中、施設入所者約5万人を優先して進めてきた。県によると、今月9日時点で2493人が1回以上の接種を受けている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年05月17日 更新)

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