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県がコロナ患者入院待機施設 岡山市中心部に 5月下旬にも設置

岡山県庁

 新型コロナウイルスの流行「第4波」で、岡山県内の医療提供体制が危機的な状況に陥る中、県が5月下旬にも、搬送先が決まらないコロナ患者を一時的に受け入れる待機施設を、岡山市中心部に設けることが19日、分かった。地方独立行政法人・県精神科医療センター(同市北区鹿田本町)と連携。入院先が決まるまで、医療従事者が酸素投与といった処置を行う。

 県関係者によると、待機施設は5床程度を用意し、血液中の酸素濃度が低下するなど、重症化リスクが高い患者を受け入れる方針。同医療センターが所有する同市内のいずれかの施設などを候補に開設場所を調整中。ケアに当たるスタッフの確保や、酸素吸入器といった設備の準備も進めている。

 同日までの県内での感染確認は6500人を超えており、コロナ患者向け病床の使用率は75・0%(11日時点)。自宅や宿泊施設で療養する感染者は約千人いる。岡山市消防局などによると、病床の逼迫(ひっぱく)といった理由から、患者の受け入れ先が見つからない救急搬送困難事案が増えているという。

 県外では、大阪府が4月22日、同様の待機施設を大阪市内にある医療機関の敷地内に設置。10床あり、5月19日午前8時時点で76人が利用したという。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年05月20日 更新)

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