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コロナ患者の夜間待機施設を再開 23日から県精神科医療センター

県精神科医療センター

 岡山県は20日、夜間に新型コロナウイルス感染患者を一時的に受け入れる待機施設を23日から再開すると明らかにした。県精神科医療センター(岡山市北区鹿田本町)の敷地内で、自宅や宿泊療養所で血液中の酸素濃度が低下するなど重症化した患者を対象に酸素吸入や点滴を行う。

 流行「第5波」に伴って県内の医療提供体制が逼迫(ひっぱく)しつつある現状を踏まえ、入院先の調整に時間がかかりやすい夜間の患者への対応強化と医療現場の負担軽減につなげる狙い。午後5時~翌午前10時、医師や看護師ら5人程度で対応。5床(状況次第で10床まで増加)を用意し、県内の病床使用率などを勘案して当面の間運用する。必要に応じて入院もさせる。

 待機施設は流行「第4波」を受けた5月19日~6月1日(試行期間含む)にも同センター敷地内に開設し、患者15人を受け入れた。いずれも入所の翌日には医療機関に入院したという。

 伊原木隆太知事は「(搬送先が決まらずに)救急車で何時間も過ごさざるを得ないといったケースを防ぎたい」と話した。

 総務省消防庁によると、患者の搬送先がすぐに決まらない「救急搬送困難事案」は7月以降、岡山市消防局で38件(7月5日~8月15日)に上っている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年08月20日 更新)

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