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岡山県、感染状況ステージ4維持 知事「医療の逼迫度さらに増」

県内の新型コロナウイルス感染状況について説明する伊原木知事

 岡山県に新型コロナウイルス緊急事態宣言が発令されて1週間が経過した3日、伊原木隆太知事は臨時記者会見を開き、県内の感染状況について切迫度が最も高い「ステージ4(爆発的感染拡大)」を維持する方針を示した。感染力の強いデルタ株による流行「第5波」の勢いは止まらず、医療の逼迫(ひっぱく)度はさらに増しているとしている。

 県によると、直近1週間(8月26日~9月1日)は、岡山、倉敷、津山など5市の会社や学校で計14件のクラスター(感染者集団)が相次ぎ、感染状況を示す指標6項目のうち3項目がステージ4に該当。中でも10万人当たり週間感染者は71・96人、10万人当たり療養者は88・51人に上り、いずれも基準の約3倍となっている。

 医療に関する数値も悪化。病床使用率は5・0ポイント増の48・1%とステージ4の基準(50%以上)に迫る勢い。重症者用の病床使用率は第4波が本格化していた5月27日~6月2日の週以来、13週ぶりにステージ3(感染急増)の水準に達した。

 知事は会見で、若年層への感染拡大をもたらしているデルタ株の特性に言及。小中高校で今月から新学期が始まったことについて「前を向いてノートを取るだけなら感染リスクは低いが、休み時間や部活動になると高くなる」と述べ、状況に応じて適切な対策を講じる考えを示した。

 県内は8月27日に緊急事態宣言の適用期間(今月12日まで)に入り、県は酒類やカラオケを提供する飲食店などに休業を要請。県民に昼夜を問わない不要不急の外出自粛を求めている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年09月03日 更新)

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