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新病院15階建て 岡山・旧深柢小跡地素案 病床数600 市基本政策審は反対意見なし

旧深柢小跡地の活用について審議した市基本政策審議会

 岡山市の基本政策審議会(会長・高橋香代岡山大大学院教育学研究科教授、10人)が23日、市役所で開かれ、市が今年3月にまとめた旧深柢小学校(北区中山下)の跡地活用方針素案を審議した。市側は、川崎病院(同所)を移転新築する場合の新病院の規模について、地上15階、地下2階(延べ約6万平方メートル)、病床数は約600床と見込まれることを明らかにした。

 市の素案は、川崎病院と限定はしていないものの、同跡地は地域医療機関の存続に活用することを想定。約1万2千平方メートルの跡地の北側約6割を建物用地としている。

 市によると、新病院の規模は4月下旬、川崎病院を運営する川崎学園(倉敷市)から「正確な測量をしておらず、あくまで推定」と断ったうえで市に伝えられた。現在の川崎病院は、地上11階の北館、9階の西館と東館、4階の南館からなり、延べ計2万3372平方メートル。病床数は749床。

 この日の審議会では、跡地周辺に一方通行や狭い道路が多いことを踏まえ、委員から「救急車が出入りしやすい対策が必要」「自転車での通院に備えて駐輪場整備を」などの指摘があった。

 このほか、跡地利用をめぐって地元住民が対立している状況を受けて「地域コミュニティーをいち早く立て直してほしい」との要望も出たが、素案そのものへの反対意見はなかった。

 審議会に出席した高谷茂男市長は終了後、「審議会は素案におおむね賛同してくれた。できる限り早く方針を示したい」と話した。

 基本政策審議会は、市の政策方針について有識者から意見聴取するため、廃止された総合政策審議会を引き継ぐ形で4月に発足した。この日は初会合で委員7人が出席した。



病院移転 肯定が多数 市民意見のまとめ公表



 岡山市は23日、旧深柢小学校の跡地活用方針素案に対して募った市民意見(パブリックコメント)の結果を公表した。川崎病院の移転新築に肯定的な意見が多数を占めている。

 パブリックコメントは市がホームページなどを通じて3月22日〜4月21日に募集。記述式とし、509人が621件を寄せた。

 市の分類では、市民意見は「活用方針全体」に関してが39件、「跡地活用の基本的な方針」が468件、「跡地活用にあたっての基本条件など」が73件、「その他」が41件。

 このうち「跡地活用の基本的な方針」では、移転新築に肯定的な意見が381件、否定的な意見などが87件だった。肯定意見は「中心部に病院は必要」「防災機能を備えた病院が早くできてほしい」など、否定意見は「小学校予定地として残してほしい」「避難所として確保すべき」など。

 市企画局は「8割を超える意見が、病院の移転新築に期待する内容とみられる。意見は素案を成案にする際に反映させたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年05月24日 更新)

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