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交互接種、6割近くで発熱 コロナワクチン、岡山大など調査

 新型コロナウイルスのファイザー製ワクチンを2回接種後、3回目にモデルナ製を打った「交互接種」の副反応について、岡山県と岡山大は独自調査結果をまとめた。37・5度以上の熱が出た人は全体の56・9%に上り、副反応が2回目より重いと感じた人は61・2%に達した。単純な比較はできないが、副反応を訴える人の割合は3回ともファイザー製を接種した場合より高くなる傾向が見られた。

 この交互接種を行った県内の医療、介護従事者らを対象に調査し、765人から得た回答を頼藤貴志・岡山大大学院教授(疫学・衛生学)が分析した。

 結果によると、発熱は若い世代ほど多く、70歳以上の21・1%に対して30歳未満は81・0%を占めた。他の副反応は頭痛58・7%、倦怠(けんたい)感74・3%などで、いずれも多くの人は接種翌日か翌々日で症状がなくなった。

 ファイザー製を3回接種した県内の医療従事者対象の県調査(2176人が回答)では、発熱38・0%、頭痛44・5%、倦怠感70・0%などとなっており、今回の交互接種の方が割合が上回る傾向にあった。一方、3回ともモデルナ製を接種した岡山大教職員の調査(379人が回答)との比較では、発熱など一部は交互接種の方が割合が低かった。

 頼藤教授は「3回全てがファイザー製よりも、3回目をモデルナ製に変えた方が抗体価の増え方が大きいとの厚生労働省研究班の報告もある。今回の結果を接種検討の際の参考にしてほしい」としている。結果は県と同大学院医歯薬学総合研究科疫学・衛生学分野のホームページで見られる。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年05月20日 更新)

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