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川崎病院、15年度末に移転開院 基本構想公表 床面積3倍 岡山・旧深柢小跡地

川崎病院(左上の高層の建物)を移転新築する旧深柢小跡地(右下の運動場と建物)=岡山市北区中山下

旧深柢小跡地に建築する新川崎病院のイメージ図 

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 学校法人川崎学園(倉敷市松島)が岡山市から旧深柢小学校跡地(同市北区中山下、1万2千平方メートル)を賃借して整備する新病院の基本構想がまとまり、30日の同市議会総務委員会で市が公表した。「地域との共生」をコンセプトに、救急・高度専門医療を提供し、災害対応機能も備える。2015年度末の開院を目指す。

 新病院は、同跡地北側の川崎病院を移転新築する。鉄筋コンクリート地上14階(高さ約70メートル)地下2階。延べ床面積は地下駐車スペースを除き約6万6千平方メートルで、現病院の約3倍に拡大する。病床数は650〜700床。旧基準の現病院(749床)よりは少なくなる。医療機器を含めた建築費は約250億円。

 内科、外科、整形外科など18科目をそろえ、救急医療は専門医が年中無休・昼夜診療で患者を受け入れる。がん治療の最新機器を導入して高度医療も提供。川崎医科大付属の病院として医師や看護師の育成にも取り組む。

 災害対応では、新病院を免震構造とし、多目的ホールと集会室を地域の避難場所とする。跡地の約4割に当たる運動場部分も普段は市民開放し、災害時は避難場所に使う。

 市と川崎学園は2月1日に跡地の定期借地契約を締結する予定。期間は今年2月から45年間、賃料は年額4307万9千円。同学園は本年度中に旧校舎などの解体に着手し、埋蔵文化財調査を経て13年度にも建築を始める。4棟からなる現病院の跡地利用は医療、福祉、教育目的とする方向という。

 同学園の川崎明徳理事長は「一日も早く市と契約を結び、新病院建設の準備に取り掛かりたい」としている。

 旧深柢小は05年3月に閉校(閉校時は岡山中央南小)。跡地活用策は混迷したが、昨年7月に同学園と市が基本協定を結び、新病院整備が動きだすことになった。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年01月31日 更新)

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