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ティーボールチーム結成20年 旭川療育園、11月の大会へ練習

打撃練習をする旭川療育園フェニックスのメンバー

 肢体不自由児施設・旭川療育園(岡山市北区祇園)の子どもたちでつくるティーボールチーム「旭川療育園フェニックス」が結成20年目を迎えた。毎年、他県の肢体不自由児施設と対戦する大会を開き、参加チームは徐々に増加。交流の輪が広がっている。今年も11月3日に岡山ドーム(同北長瀬表町)であり、本番に備え、練習に熱が入っている。

 ティーボールは野球とほぼ同じルールだが、投手が打者に投球する代わりに、本塁上に設置した棒状の「ティー」に載せたボールを打者が打つ。ボールは軟らかく、1チーム原則10人でプレーし、守備では網を使って捕球する。体が不自由でも楽しめ、全国の障害児施設などに普及しているという。

 旭川療育園は慰問に訪れたプロ野球・中日監督(当時)の星野仙一さんの勧めで1996年4月、チームを結成。「どんな逆境にも立ち向かう」との思いを込めチーム名をフェニックス(不死鳥)とした。

 翌5月には以前から交流のあった「かがわ総合リハビリテーションこども支援施設」(高松市)と交流試合を開始。2011年以降、広島、愛媛、島根、佐賀県の施設が順次加わり、昨年からは6チームで大会を楽しむようになった。

 旭川療育園フェニックスは現在、同園に入所する小学5年~18歳の10人が加入しており、施設1階のフロアなどで週3回程度、打撃や守備の練習に汗を流している。

 メンバーの男子(11)は、昨年の交流試合で準優勝に終わったことを悔やみ「みんなの気持ちを一つにし、今年こそは優勝する」と意気込む。

 堀野宏樹副園長は「ティーボールを通じて競争心や挑戦し続ける気持ちを養い、社会に出た時の力にしてほしい」と話す。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年07月06日 更新)

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