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学生デザインの木工製品を商品化へ 真庭、障害者の就労支援の事業所

岡崎さんがオオサンショウウオを題材に作ったデザイン案

旭川荘真庭地域センターの職員らにデザイン案を説明する岡崎さん(左)

 障害者の生活や就労を支援する多機能型サービス事業所・旭川荘真庭地域センター(真庭市湯原温泉)は、川崎医療福祉大(倉敷市松島)の学生がデザインする木工製品の開発プロジェクトに取り組んでいる。地元にちなんだオリジナル商品を施設利用者が製作し、販売促進や湯原地域の魅力発信を図る狙い。9月をめどに商品化を目指す。

 真庭地域センターの就労継続支援事業B型(愛称・みずき)では、利用者16人が真庭産木材で作った積み木や木箱にレーザー加工機で模様を刻印し、販売してきた。しかし、刻印するデザインの考案に職員が苦慮していたという。

 事情を知った真庭市愛育委員会湯原支部長で家具職人の元井恵子さん(62)=同市=が「何か力になりたい」と、2010年まで非常勤講師を務めていた川崎医療福祉大関係者に相談。同大医療福祉マネジメント学部医療福祉デザイン学科4年岡崎五月さん(22)が卒業研究として、湯原ゆかりのデザインや新商品のアイデアを出すことになった。

 2日は、同センターで岡崎さんとセンター職員らの打ち合わせがあった。岡崎さんは湯原地域を象徴する存在のオオサンショウウオ(国特別天然記念物)を題材に、アニメ調▽リアルなシルエット▽四角が基調―の3タイプのデザインを考え、職員らに提案した。

 いずれも職員から高評価を受け、3タイプを製品に応じて使い分けることに決定。センターは「製品に刻印する愛称・みずきのロゴマークも制作してほしい」と岡崎さんに要望した。今後、打ち合わせや試作を重ねて完成させる。

 岡崎さんは「大役を任せてもらえてうれしい。施設利用者の方も楽しみながら作れるような製品にしたい」と意気込む。

 センターの安東保夫所長は「質の高い物を作って売り上げが増えれば、利用者もやりがいを一層感じて作業できる。製品を通じて湯原をPRし、地元に根差した施設にしていきたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年07月07日 更新)

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