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セブンと提携し病院コンビニ運営 29日、天満屋が済生会に1号店

 天満屋(岡山市北区表町)はコンビニエンスストア最大手セブン―イレブン・ジャパン(東京)とフランチャイズ契約を結び、病院内のコンビニ運営に乗り出す。29日に岡山済生会総合病院の新病院(岡山市北区国体町)に1号店をオープンし、来年1月には広島市内にも出店予定。主力の百貨店事業が伸び悩む中、機動的に出店できる小型店の拡大で収益基盤の強化を図る。

 天満屋は2013年12月、セブン&アイ・ホールディングス(東京)と業務提携することで基本合意しており、コンビニ運営はその一環。病院内の小型店では同年にポプラ(広島市)と提携して岡山、広島県内で4店を展開しているが、順次解消する方針で、セブンへの転換や自社運営に切り替える。

 1号店は済生会の新病院1階に入居し、売り場面積は約80平方メートル。総菜や菓子、飲料、日用品など約5千点をそろえる。百貨店で扱う衣料品や雑貨、贈答品といった商品の取り寄せもできる。電気、水道、ガスなど公共料金の収納代行にも対応し、セブン銀行の現金自動預払機(ATM)も導入する。営業時間は午前7時半~午後8時(土日祝日は午前8時~午後7時)。

 2号店は1月中旬、広島市東区に新築移転する広島鉄道病院内にオープン予定。その後も病院など施設内の小型店で、セブンの出店を検討していく。天満屋は「公共料金の収納代行などでコンビニのノウハウを生かし、顧客の利便性向上につなげたい」としている。

 天満屋はコンビニ以外の小型店も強化しており、ギフト品や食品、婦人服を扱う「天満屋ショップ」を今年4月に天満屋ハピータウン鴨方店(浅口市)、11月に同高梁店(高梁市)に開設。JR倉敷駅ビル(倉敷市)に今春開業したさんすて倉敷には、化粧品やバッグを扱う新業態店を出店した。

 コンビニ業態を含めた小型店は現在の2倍の50店まで増やしたい考えで、「少子高齢化や人口減少を見据え、消費者に身近な場所への出店で顧客の開拓を図る」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年12月28日 更新)

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