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輸血用の血液不足 新型インフル流行影響 献血へ協力呼び掛け 県赤十字センタ

 岡山県赤十字血液センター(岡山市北区いずみ町)の輸血用血液が不足している。例年、冬場は季節性インフルエンザの流行や事業所、大学の長期休暇などで献血者が減るが、今年は新型インフルエンザが大流行するなどし、AB、O型の不足が深刻。同センターは「年明け早々にも、供給できない事態も懸念される」として、広く献血を呼び掛けている。

 同センターによると22日午前8時現在、AB型は適正在庫(180人分、1人分は200ミリリットル)に対し65人分不足し、O型も85人分足りない状況。A、B型は適正な在庫量を何とか維持できているという。

 県内では新型インフルエンザ流行のため11月、移動献血車を派遣するイベントが中止になる事態も発生。「新型の流行が献血の落ち込みに響いている」と同センター企画課。

 今月中旬には臓器移植など大手術が相次いだこともあり、同センターは現在、AB型を他県から融通してもらっている状態。このため同センターは今後、献血協力登録者や企業への働き掛けを強化し、献血車の行き先も増やすという。

 同センター企画課は「血液は大きな手術が続けば一気に減る。確保が厳しい年末年始だけに、積極的に献血への協力をお願いしたい」と話している。

 血液確保をめぐっては、5月に新型感染が拡大した神戸や大阪市で移動献血車が出向く事業所や学校の休業が相次いだことで血液が不足し、全国の血液センターが緊急支援。日本赤十字社は10月、適正在庫の20%底上げを全国に指示している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年12月23日 更新)

タグ: 医療・話題

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