文字 

第8回 川崎病院 呼吸器病センター 肺炎予防、治癒率に高評価

沖本二郎センター長

 肺炎の予防、治療を得意とする。肺炎は国内の死因で、がん、心臓病、脳血管疾患に次ぎ四位。全国で年間約十万八千人が亡くなり、高齢者の死亡率が高い。風邪が引き金になったり、 誤嚥 ( ごえん ) で発症する場合がある。

 入院しての治療は年間三百―三百五十例。85%の治癒率は「治療の紹介を受けた医療機関からも評価されている」と話す沖本二郎センター長は、肺炎治療の指針となる日本呼吸器学会の診療ガイドライン作成に携わった。

 肺炎の病原体は肺炎球菌やインフルエンザ菌、レジオネラ、マイコプラズマなど多く、ペットや家畜から感染するQ熱などもある。センターは治療の際、レジオネラ、マイコプラズマの検査もして原因特定に努める。五年間有効という肺炎球菌ワクチンの投与も勧めている。

 Q熱肺炎の研究は国内で先駆けて取り組み、川崎医科大(倉敷市)と鳥インフルエンザ(H5N1型)の研究をしている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年03月18日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ