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第24回 国立病院機構南岡山医療センター 呼吸器疾患治療 リハビリに力 生活動作指導

自転車や歩行器を使った訓練を指導する多田部長(左から2人目)

 もともと、国立療養所だった南岡山医療センターは肺結核治療で知られていた。

 しかし、国内の結核は減少傾向で、代わりに台頭してきたのが慢性呼吸不全や肺がんといった呼吸器疾患。同センターでは呼吸器内科・外科が一体となって治療を進めている。

 慢性呼吸不全のうち急速に増えているのが肺気腫などの慢性 閉塞 ( へいそく ) 性肺疾患。日本での患者は五百万人以上といわれる。

 「階段を上る時などに息が苦しくなるほか、せきやたんが慢性的に続くこともある。喫煙により肺や気管支が傷み、呼吸機能が大幅に低下するのが理由」と多田敦彦・統括診療部長(呼吸器内科)。

 呼吸リハビリテーションに力を入れ、自転車や歩行器などを使い、息切れを軽減するための呼吸訓練、全身持久力・筋力トレーニングを実施。着替えや入浴などの日常生活動作での工夫を指導するリハビリは県内の医療機関でもユニークだ。

 多田部長は「呼吸器内科・外科とも治療経験は豊富。年間の入院患者が百三十人近い肺がんは、診断から手術、化学療法、放射線療法、緩和ケアなどを行っている」と話す。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年08月12日 更新)

タグ: がん健康肺・気管

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