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第55回 岡山県健康づくり財団付属病院 呼吸リハビリ 訓練で息苦しさ軽減

呼吸リハビリで訓練する患者ら

難波圭子理学療法士

 呼吸器の病気で近年問題となっているのが慢性 閉塞 ( へいそく ) 性肺疾患(COPD)。主に喫煙によって肺の機能が低下し、呼吸が困難になる。軽症を含めると国内に530万人おり、年間2万人が亡くなるとされる。

 COPDなど呼吸障害の患者に投薬治療などと並行して行うのが「呼吸リハビリ」。上手な息の仕方や体力づくりを指導し日常生活での息苦しさをやわらげる。

 「 肋骨 ( ろっこつ ) を動かす通常の呼吸に比べエネルギー消費が少ない腹式呼吸を習得してもらうことから始めます」と指導に当たる理学療法士の難波圭子さん。

 掛け声に合わせ、おなかを出したり引っ込めたりしながら、ゆっくりと練習する。

 その他、肺を広げるため両手で棒を持ち頭上で左右に動かす体操や、持久力の維持・向上に向けた簡単な筋力トレーニング、自転車こぎなど、1回当たり20分から40分のリハビリを行う。

 また、なるべく息切れしないように過ごす方法も伝授。「着替え、入浴、食事など、日常生活で無意識のうちに息を止める場面は意外に多い。こうした動作を、努めて力を抜いて行うようアドバイスしています」と難波さんは話す。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年06月01日 更新)

タグ: 肺・気管

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