文字 

せのお病院初の黒字 岡山市病院事業 10年度決算見込み 金川は9年連続で赤字

岡山市病院事業の単年度収支の推移

 岡山市は、2010年度の病院事業決算見込みをまとめた。市立3病院のうち、せのお病院(南区妹尾)は、病院事業管理者が置かれた2000年度の地方公営企業法全部適用後で初めて黒字を達成。市民病院(北区天瀬)も2年ぶりに黒字転換したが、金川病院(同御津金川)は9年連続の赤字となった。

 3病院全体では2629万円の黒字(前年度は1億4263万円の赤字)。

 せのお病院は、内科医師を1人増やしたことなどから入院患者が前年度比11・1%増加。給与費や材料費といった医業費用を同0・4%減と抑えたこともあり、本業の医業損益は2110万円の黒字を確保した。一般会計からの繰り入れなどの医業外収支を加えたトータルでは2642万円の黒字(前年度は2415万円の赤字)となった。

 市民病院は、入院患者の平均在院日数を減らしたことで、診療報酬が比較的高い新規の入院患者の割合がアップし、医業収益が前年度比6・9%増。全体では前年度の6457万円の赤字から、1億4043万円の黒字となった。

 金川病院は、10年度から病院事業会計で負担することになった医業職の退職金が響き、給与費が前年度比35・9%増となるなど医業費用がかさんだ。全体の赤字額は、前年度の5390万円から1億4057万円に膨らんだ。

 市病院局は「岡山総合医療センター(仮称)の15年度開院を視野に、救急医療体制の充実と経営改善を引き続き進めたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年07月08日 更新)

タグ: 医療・話題

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ