笠岡市民病院改革プラン 11目標クリア 10年度進捗状況 16項目中、経常収支比率など
笠岡市民病院は、経営効率化などを定めた「改革プラン」(2009〜11年度)の進捗(しんちょく)状況をまとめた。10年度は、数値目標を掲げた16項目のうち収支バランスを示す経常収支比率など11で目標をクリア。一方、外来患者数や病床利用率など5項目が計画に届かず、課題を残している。
同プランは、総務省が示したガイドラインに沿い09年3月に策定した。医療行為に対する収益と費用を表す医業収支比率や入院患者数などに数値目標を設定。医師会代表や学識経験者ら6人でつくる評価委員会がABCの3段階で評価し、数値を見直している。評価は09年度分から公表しており2回目。
10年度から新たに対象とした不良債務を含めた10項目が、目標以上を達成したA判定。夏場を中心とした入院患者の増加と、常勤医師1人減による給与費の削減などから医業収支比率が96・1%(目標値91・7%)、経常収支比率が101・9%(同97・0%)となった。
平均在院日数は10年度から評価に加えられ、B(一定の目標達成)と位置付けた。
目標以下のCは5項目。病床利用率は入院患者の増加で前年度より3ポイント増の67・6%に改善したが、目標値(71・1%)を下回った。1日当たり外来患者数は前年度より20人以上少ない243・5人で、目標の300人に届かなかった。
前年度(14項目)から改善したのは、外来の1人1日当たり診療収入や、材料費に対する医業収益の比率など4項目だった。
10年度の事業収益は21億9500万円。事業費用は21億6200万円で、純利益は3300万円となった。08年度から3年連続で黒字を達成しているものの、累積赤字は約24億900万円に上っている。
高田泰紀病院管理局長は「一部で改善はみられるが、院長が定年を迎えるなど医師や患者の確保は厳しい状況が続いている。来年度に向け内容をより詳しく分析したい」としている。
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同プランは、総務省が示したガイドラインに沿い09年3月に策定した。医療行為に対する収益と費用を表す医業収支比率や入院患者数などに数値目標を設定。医師会代表や学識経験者ら6人でつくる評価委員会がABCの3段階で評価し、数値を見直している。評価は09年度分から公表しており2回目。
10年度から新たに対象とした不良債務を含めた10項目が、目標以上を達成したA判定。夏場を中心とした入院患者の増加と、常勤医師1人減による給与費の削減などから医業収支比率が96・1%(目標値91・7%)、経常収支比率が101・9%(同97・0%)となった。
平均在院日数は10年度から評価に加えられ、B(一定の目標達成)と位置付けた。
目標以下のCは5項目。病床利用率は入院患者の増加で前年度より3ポイント増の67・6%に改善したが、目標値(71・1%)を下回った。1日当たり外来患者数は前年度より20人以上少ない243・5人で、目標の300人に届かなかった。
前年度(14項目)から改善したのは、外来の1人1日当たり診療収入や、材料費に対する医業収益の比率など4項目だった。
10年度の事業収益は21億9500万円。事業費用は21億6200万円で、純利益は3300万円となった。08年度から3年連続で黒字を達成しているものの、累積赤字は約24億900万円に上っている。
高田泰紀病院管理局長は「一部で改善はみられるが、院長が定年を迎えるなど医師や患者の確保は厳しい状況が続いている。来年度に向け内容をより詳しく分析したい」としている。
(2011年10月04日 更新)
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医療・話題