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医薬品機構と協定 岡山大 薬事行政精通の医師育成 

協定調印後、握手する森田学長(右)と近藤理事長

 岡山大(岡山市北区津島中)は14日、医薬品の審査などを行う独立行政法人医薬品医療機器総合機構(東京)と、教育や研究に関する連携協定を結んだ。人材交流などで、同大大学院医歯薬学総合研究科の大学院生を薬剤審査など薬事行政に精通した医師に育て、将来の「大学発」の新医薬品開発などにつなげる狙い。

 同研究科は2013年度、医薬品の審査などを学ぶ講座「レギュラトリーサイエンス学分野」を新設し、大学院生1、2人を機構に毎年派遣。客員教員の機構職員から指導を受け、医薬品や医療機器の承認審査の実務に携わりながら知識と経験を積む。

 新薬の承認審査や安全対策などに詳しい医師を輩出することで、製薬会社や薬事行政機関への就職を促進すると同時に、新薬審査に時間がかかる「ドラッグラグ」などの解消にもつながると期待される。

 同大で調印式があり、森田潔学長は「本学の教育研究発展のみならず、より良い医薬品や医療機器の開発、より良い医療の提供に寄与できる取り組み。引き続きご指導を」とあいさつ。機構の近藤達也理事長は「岡山大は遺伝子治療や革新的医薬品の研究開発などを推進しており、人材交流を通して研究の実用化に貢献できれば」と話した。

 同研究科は10年度から2年間、医師免許を持った大学院生1人を機構に派遣しており、さらに関係強化を図るため協定を結んだ。主に同研究科が対象となる協定は4件目。機構の協定締結は14大学目。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2012年11月15日 更新)

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