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認知症「様子見て」受診が8割 製薬会社調査で岡山県内

 家族が認知症かもしれないと感じても、しばらく様子を見て「おかしいな」と思うことが何回か重なった時点まで病院には連れて行こうと思わない人が岡山県内では80%に上るという結果が製薬会社・ノバルティスファーマ(東京)の意識調査で出た。認知症は早期治療が大切とされるが、同社は「様子見が発見の遅れにつながる可能性もある」と指摘している。

 調査は昨年6月、家族と同居している40代以上の全国4700人(各都道府県100人)を対象にインターネットで行った。

 岡山県内では「しばらく様子を見て」の割合が全国平均と比べても8・3ポイント多かった。逆に、「おかしいな」と感じた最初の時点で受診すると答えた人は12%(全国16・4%)しかいなかった。

 また、認知症の16の症状を挙げ、認知症かもしれないと感じるか尋ねたところ、「正しい時間に薬を飲めない」(岡山県29%)、「季節や色の組み合わせを考えて適切な服を選べない」(同23%)など、初期から中期に表れる「生活障害」のほとんどについて、認知症を疑う人は半数以下にとどまった。

 同社は「生活障害についてあまり知られていないことが明らかになった。理解が深まることで、認知症の早期発見につながることが望まれる」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年02月10日 更新)

タグ: 高齢者医療・話題

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