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アジアの災害時医療連携を 岡山で医師会・NGOの国際会議

医療支援の充実へ連携を呼び掛ける菅波代表(左)

 アジア13カ国・地域の医師会や災害時の医療支援に取り組むNGO(非政府組織)が一堂に会した国際医療ボランティアAMDA主催の初の国際会議が12日、岡山市で5日間の日程で始まった。活動報告やシンポジウムで大災害時の支援態勢の在り方を協議。13日には連携強化に向けた「アジア相互扶助災害医療ネットワーク」を発足させる。

 マレーシア、フィリピンなどから13団体の約80人が参加。菅波茂AMDA代表が基調講演し、被災地への医療チーム派遣の際、現地の受け入れ態勢が整っていないと入国や活動自体が困難になると指摘。「各国の関連団体が平時から強くつながれば、より多くの命を救える」と訴えた。

 参加団体の代表者13人は活動状況を報告。インドネシアで緊急時の医療支援を行う財団法人のアリョノ・プスポネゴロ理事長は、多くの子どもたちが犠牲になった今年1月の首都ジャカルタでの洪水被害を説明。「医療体制が未熟なため、自国だけでは大災害への対応は不可能。海外からの支援を期待したい」などと述べた。

 13日には同ネットワーク設立の調印式を行い、「巨大地震で負傷者が多数発生」といったシミュレーションを実施。支援要請や情報提供の方法、スムーズな入国に向けた準備など各団体が果たすべき役割を協議する。

 14〜16日は、ブラジル人ら外国人の住みやすい街づくりに取り組む総社市をはじめ、AMDAと協働する自治体の視察などに充てる。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年04月13日 更新)

タグ: 医療・話題

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